地価高騰の影響を受けて

昭和60年代の地価高騰の影響を受けて、固定資産税の宅地の評価額の地価公示価格に対する割合は次第に低下する状況にあった。また、地価公示価格、相統税の評価額、因定資産税の評価額はともに公的な土地評価であるにもかかわらず、それらの間で水準がかけ離れていることも公的土地評価の儒頼性の面で問題が指摘されていた。このような状況をもたらした要因の1つとして、「地価公示制度については取引事例比較法を重視した現在の評価方法では投機的要素を完全に排除しきれず、土地高騰の追認になるのではないか等の意見がある」という指摘も平成2年10月29政策審議会答申に出るまでに至っていた。なお、同答申においては、「不動産鑑定評価制度については、土地鑑定委員会から、土地基本法を踏まえ、かつ、収益還元法を重視するなどの観点に立った新しい不動産鑑定評価基準が答申されるところであり、今後、新しい基準にのっとってより適正な鑑定評価が推進されることが必要である」とされ、平成3年4月から収益還元法を重視した新しい不動産鑑定評価基準において「市場における土地の取引価格の上昇が著しいときは、その価格と収益価格との乖離が増大するものであるので、先走りがちな取引価格に対する有力な検証手段として」収益還元法を活用すべきであると、当時よりすでに収益還元法の活用が主張されていた。公的土地評価の信頼はさまざまな国会での議論を経て、平成元年2月に土地基本法が制定され、そして固定資産視評価についても、総合土地政策推進要綱で、「相続税評価との均衡にも配慮しつつ、速やかに、地価公示価格の1定割合を目標に、その均衡化適正化を推進する」とされた。そしてついに、岡定資産税の評価の長い艇史の巾、革命的とも言える変化が生じた。これがいわゆる「7割評価」言い換えれば鑑定評価の導入である。現状では地価公示地点数がきわめて限られていることから、各市町村において、都道府県地価調査3哨価格及び地価公示における基準と同1基準「不動産鑑定評価基準」に基づいて求められる鑑定評価価格を、地価公示価格に準ずるものとして活用することとなった。しかし、この「7割評価」という地価公示へのリンクは、それまで比較的安定的な推移をしてきた18固定資産税にとっては大事件であった。なによりまず、評価額の実質引き上げである場合が多かったため、納税者の大きな不服へつながった。当局にとって運が悪かったことに、いわゆる「逆転現象」が生じたのである。

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